塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件
「ねぇ。たすく君カノジョできた?」
「いや、聞いてないけど、そういや最近態度が変わったような」

 マモルが、付き合い始めたばかりの彼女、梨花(りか)にカフェでデート中、突然訊ねられた。そういえばたすくが最近様子が変わったのを思い出す。付き合いはもともといいほうではないが、特に最近は家に帰るのが早い気がする。それに物腰が柔らかくなった。

「ミカがね、もうたすく君は忘れたいって彼氏作ったんだけど、やっぱりダメみたいですぐ別れたの。たすく君ってゲイじゃないよね?」
「いや、それはないんじゃないかな多分」

 たすくとは1年の時から一緒にいるが、何人か女の子と付き合ったのは知っている。けれどいずれも女の子がたすくの冷たさに耐え切れず、続かなかった。たすくは誰にも執着しなかったし、去る者は追わない。
 目の保養とばかりに遠くから憧れている女子は沢山いるが、昨年のミスキャンパスのミカまで振られたと知り、告白までする猛者はもう滅多にいない。
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