塩系男子のステルス溺愛 クールで無愛想な義兄が、なぜか私にだけ甘すぎる件
「あの、さっきの犬の名前はなんていうんですか」
さっきの男の子には拒絶されたけれど、犬のほうなら仲良くしてくれるかもしれない。
「コウシャクっていうんだ」
「コウシャク?」
「正次さんのおじい様はイギリス人の侯爵だったんですって」
──おじいさんが外国人なら、おじさんはクォーターで、あの男の子は八分の一か。
クォーターの半分はなんて呼ぶのかわからないけれど、犬は侯爵という名前らしい。
「たすくの同級生の家で生まれた犬なんだけど、名づけしてからうちにくれたんだ」
「あっちなら貴族だものね」
「はは。そんなの日本じゃ通じないよ。僕は普通の日本人顔だけど、隔世遺伝でたすくは少し向こうの血が色濃く出たみたいだね」