先輩の理性、疼かせてもいいですか?
推しからの供給が甘すぎる!
「セナ!入学おめでとー」

「ゆいちゃーん!おんなじクラスでうれしいよー!」

沙原(さはら)セナ。見事、第一志望の高校に入学しました!

大好きな親友、ゆいちゃんも一緒。

今日は入学式。
クラス分けは事前に母校の中学校へお知らせされていて、入学式の一週間前に、生徒達へ連絡が来ていた。

入試のときも訪れているけれど、
改めて制服に身を纏って校門をくぐると、
本当にこの高校の生徒になれたんだなってじわじわと実感が湧いてくる。

それと同時に鼻の奥がツンとして、泣きそうになる。

「入学式、生徒会長のお話あるかな?」

何気なく言ったゆいちゃんの言葉に、心臓がドクンッて高鳴った。

「ある…よね、きっと」

何を隠そう、私がどーーーしてもこの高校に入学したかったのは、“推し”である、現・生徒会長の羽田(はねだ)ふたば先輩とお近づきになるためである!
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