心を捨てた冷徹伯爵は聖女(義妹)を溺愛していることに気づいてない

 レオは気づかれた! という焦った顔をしているが、グレイはなぜすぐに気づかなかったのかと、騎士達を軽蔑した目で見ていた。

『監禁されている』という情報から、まさか外に出ているとは思っていなかったのだろうが。


「その少女……まさか……」

「触るな」


 近くにいた若い騎士がマリアに向かって手を伸ばしてきたので、グレイは身体をひねらせて触られないようにした。

 若い騎士はムッとしたような顔をしたが、それ以上手を伸ばしてはこない。


「コイツは俺の妹だ」

「ヴィリアー伯爵家に女児はいなかったはずだが?」
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