四季くんの溺愛がいくらなんでも甘すぎる!
「一件落着、かな?」

さっきまでみのりちゃんが座っていたベンチに四季くんが座った。
その隣に私も腰をおろす。

「どうかな…」

「あの子、ほんとにヤバい子なんだね?」

「うん…。中学のときからけっこうあったみたい」

「そうなんだ。ごめん、もっと早く対処できなくて」

「ううん。助けてくれてありがとう。でもびっくりした」

「なにが?」

「四季くんが他人に対してあんなに強い言葉つかうの、初めて聞いたから」

「あー…ごめん。不快だった?」

首を横に振った。
四季くんはホッとした表情をした。

「許せなかったから。シュリにあんな風に言うの。だから頭に血がのぼってたんだと思う」

「みのりちゃんには興味が無いってはっきり言ってくれてうれしかった」

「当たり前じゃん。そもそもマジでびっくりした。皐月からの乗り換えが早すぎて」

「あはは。確かに」

四季くんが私の指先に触れて、
そのまま指を絡める。

ギュッて握り返したら、
四季くんは「シュリだけだよ。ずっと、シュリだけが大好き」って言って微笑んだ。
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