君の好きな人になりたかっただけ 〜報われない片想い〜
「だから、早く陽菜乃にコクりなよ。俺は大好きなおまえたち二人が結ばれたら、すっげー嬉しいよ!あ、でもそれで俺のこと一人ぼっちにするとかはなしな?俺だってさっさと可愛い彼女作ってやるから、そん時はダブデでもしようぜ!」



曇りなき笑顔を向けられ、俺はそれ以上何かを言うことなんてできなかった。





『なあ湊。俺、さっき一個だけ嘘ついたわ』



陽太とわかれ、部屋で制服を着替えていると陽太からそんなメッセージが届いた。



『嘘?』


『陽菜乃のこと好きじゃないって言ったろ?正確には、もう陽菜乃こと好きじゃないってこと。俺の初恋は陽菜乃で、昔はたしかに好きだった時期もあるけど今はそうじゃないから。だから、湊はなんも気にしないで陽菜乃にコクっていいんだよ』



陽太は俺の考えなんてお見通しなんだ。


帰ってきてからも、ずっとモヤモヤと考えていた。


俺が陽太にああ言わせてしまったんじゃないか、嘘でも好きじゃないと言えばよかったんじゃないか、と。
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