狂愛〜虎を照らす月〜
10〜岳side〜
俺達は、遂に籍を入れ深月は、進藤深月になった。

通達もでて、祝いの挨拶をしにそれぞれの組長達が挨拶に次々とやってきた。


深月は、着物を着こなし、毅然な態度で凛として俺の隣りに座る姿は、それはとても見事なものだ。

誰もが、どこにこんな娘が隠れていたのかと、目をこじ開けていたくらいだ。
濱田組の娘と知り、あまりに熊に似てないから驚いてはいたが、誰も異論を述べる者はいなかった。

濱田の熊が、家族で挨拶に来た時はさすがに笑ってしまった。

兄妹3人と、母親が並んで、熊も並ぶ。

こちらも向かい合わせに、親父と俺と陸に朔。

兄妹3人並ぶと実はそっくりだった。

そして、見事に母親似で、あんなにデカい熊の遺伝子は、薄めの眉と身長くらいで、笑わずにはいられなかった。
兄貴達は、肌の色も熊寄りではあったがな。

そして、俺たちが笑った顔を見た事がなかった熊達はそれはそれは驚いた顔をしていた。
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