狂愛〜虎を照らす月〜
だから、私が岳をどうにかする。


月明かりに、岳の姿が照らされ、浮かび上がる。

まるで、岳の背中に描かれた水墨画のように見えた。


岳の後ろから見える月が、岳を見守っている。


何度も何度も、2人で絶頂を迎える。


そして岳が、絶頂と共に倒れ込んできて、動かなくなる。

しばらくしても、動かない。
挿れたままで。


え?寝た?


岳の顔をそっと覗いてみれば、やっぱり岳は眠っていた。


ははは。
落ち着いたんだ。


岳をギューっと抱きしめる。


そうして、ホッとした途端に、一気に気が抜けて、最近ちゃんと寝れていなかったのもあって、私の記憶はここで切れた。
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