狂愛〜虎を照らす月〜
自分でそんな事だろうと、結論付けた。


まず、今日はせっかく美味しいお寿司が食べれるらしいし、楽しんじゃおー!!


相変わらず、車の中で繰り広げられる軽快なトークをすっかり楽しんでいた。


進藤組の幹部は、雲の上の存在だという事も、本人達のヘラヘラとした会話を目の前にしたら、すっかり忘れてしまっていた。


それは、ただ単に、3人がプライベートで、私の前では幹部の顔を出さなかっただけで、こっちの顔がレアだったなんて。


普段の顔を見せない彼らに、私はすっかり安心しきってしまっていた。


ミラー越しにアイコンタクトを取っていた事も知らずに。

護衛の車が後ろから何台も付いてきている事も。
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