ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!

3.夜だけじゃなく、ずっと

*****


大地の探るような指の動きと、肌に落とされる唇の軌跡に、必要以上に乱れていく自分が怖くて、声をあげた。


「ねぇ、大地……も、いい……から……っ……」
「……もういいの? もっと、じゃなくて?」

私の反応を見るように身を起こして、大地はちょっと笑った。

片方の指先はそのままに、もう一方の親指が、私の唇をなぞった。

「まだ……まいさんのイイところ、全部攻め尽くしてないんだけどなぁ……」
「……攻め尽くさなくて、いいっ……」

思うように操れない声は、途中でかすれた。
言葉に代えて、大地の親指をくわえ、大地を見る。

「……ずるいなぁ、まいさんは。
そんな風にされたら、僕が応えないわけにはいかないって、解っててするんだから……」

おおげさに息をついて、大地は自らの両手を自由にした。
抜かれた指先に、身体が震えて、うなされたように、唇から熱い吐息が漏れてしまう。

私に顔を寄せて、大地がふふっと笑う。

「じゃあ、今の可愛い顔、また、見せて……?」

押し開かれた身体に、大地はゆっくりと入ってくるのに。
強引に入りこまれた時のように、受け入れる身体が反応してしまって、怖くなる。

たまらず、大地の腕に両手を伸ばすと、気づいた大地に抱き寄せられた。
その身体にしがみつくと、大地がかすれた声で言った。

「……一緒に、イキたい……?」

素直にうなずき返すと、大地は、了解、と、ふざけた口振りで言って、私の身体を翻弄(ほんろう)するペースをあげた。


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