生きたくても生きられない君と生きたくないのに生かされる僕の一年間ノート

12月。そうだねぇ。 生きることを、楽しむのさ!〜交換日〜

12月31日 〜小児科〜 
「メリクリ!」 
「過ぎただろ。今日は大晦日だ。」 
「看護師さんって、ひとは少ないけど、クリスマスもお正月も、関係ないんだね。」 
「休み希望は出来るとしても、逆にひとが少ない分、大変だろうね。尊敬する。」 
「こんな日に、救急患者が来たら、どうすんだろ。精神科でも、暴れるひととかいない?」
「まあ、そこらへんは、どうにかなるんじゃない?」
「どうなるのさ?でも、あなたも少しはポジティブになれたってことかな!」
「ただ、全てを諦めているのさ。」
「なるほど。瞑想(めいそう)か!」 
「世界で一番、楽しそうなひとで賞を贈ろう。僕からのプレゼントだ。」 
「光栄です!って、あなたは何もしてないプレゼント!考えてくれたね、ありがとう!」 
「君といると、マイナスの奥底から、無になって、プラスが湧いてくるね。」 
「それはよかった!私もあなたといると、楽しいよ!」 
「へえ。君は物好きだね。君は僕の初めて打ち解けられたひとだ。」 
「ねえ、写真撮らない?写真嫌いそうだけど、記念に!お願い!」 
「写真嫌いなのよくわかるね。いいよ。僕持ってないけど。」 
「私のスマホで!ハイ!キウイ!カシャっ!」 
「どうしてキウイなんだ?」 
「キウイ、って言うと、イ、で口角が上がるんだって!スマイルスマイル!笑顔!」 
「そろそろ病棟帰るね。退院したら、その写真、僕にもちょうだい。」 
「いいよ!写真、わかった!じゃあ、また一ヵ月後ね!」 
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