生きたくても生きられない君と生きたくないのに生かされる僕の一年間ノート

6月。ねえ、 どうしてあなたって死にたいの?〜交換日〜

6月30日交換 〜小児科〜 
「よっ!」 
「ひっ!……君はひとを驚かす天才だよ。」 
「読んだけど、大丈夫?だいぶあなた病んでる。」 
「君からすると、余計にそう思えるだろうね。」 
「そんなに死にたい?この世のどこが悪いと思うの?」 
「全部。この世がある、自分がある、時点でもう苦しい。」 
「今までの経歴を述べよ!」 
「親からの虐待で施設に入った。学校ではイジメられた。友達が自殺した。」 
「そりゃ、そうなるよね……。」 
「とか、だったらいいんだけど。」 
「は?」 
「親と上手くいってないけど帰る家はある。学校はイジメはなかったけど居場所がなかった。友達は自殺する以前に、友達がいない。単なる生まれつきのコミュ症。」 
「へえ。まあ、よかったね!」 
「別に十分、よくねぇよ。」
「あなたにまだ冗談を言える余裕があったってこと!そうだねー、生きる希望がないの?」 
「目的も、夢もない。息をするのが苦痛なレベルだ。」 
「息すると苦しいの?」 
「生きている実感が湧いてくるから。死ぬべきなのに生きていることを突きつけられる。」
「変なの!生きていられる、って、奇跡なんだよ!私は楽しんでる!あっ!お母さんだ!」 
「じゃ、僕はこれで。」 
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