生きたくても生きられない君と生きたくないのに生かされる僕の一年間ノート

8月。いいよ。 私は全くそうとは思わないけど。〜交換日〜

8月31日〜小児科〜 
「あっ。」 
「やほ!」 
「ど、どうだった?」 
「うん。あなたの素直な意見が聞けて良かった!こういうひとがいるんだなー、って!」 
「怒ってない?僕のこと嫌いになったでしょ?」 
「別に!怒ってもないし、あなたのことは、嫌いになってないよ!」 
「そうか。よかった。君の心は空より広いね。」 
「空かあ。あなたは命と寿命は神様からの贈り物、って信じる?」 
「信じる、って淡いって言ったし、儚い。そんな夢より、両親の遺伝的な方を信じてる。」 
「現実的なのね。あなたは。でも、神様はいると思うな、私は。生まれ変わりも。」 
「僕も天国とか神様にすがりたいよ。でも神様がいるなら、僕を落としたのを恨むね。」 
「んー、それはきっと、魂の試練なんだよ!」 
「何それ?」 
「たとえばひとつ、子どもは親を選んで生まれて来るんだって。それは、この親なら自分を愛してくれる、っていうひとが多いみたいなんだけど、中には、その親のことを自分が幸せにするために生まれて来たってひともいるみたい。」 
「僕はどちらでもないな。」 
「他にもあるよ!自分の魂を周りの厳しさから磨いて、強い魂になるため。それと、困難があっても幸せな人生を送ることが出来る自分を創る、修行のため。」 
「僕はさっきのと比べれば、こっちかな。」
「そうだ。今日、検査なんだ!もうすぐ。また、一ヵ月後!」 
「ああ、またな。」 
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