四番
両開きの扉を開けると、目の前には漆黒の空間が広がっていた。

ちょうど大人四人が並べるくらいの幅がある。


しかし、そこには誰もいなかった。


「あれ?」


ニット帽が首を傾げた。


「誰もいないんだけど?」


金髪の子が不思議そうに言う。


「オーイ!助けに来たぞ!」


パーカーが叫んだが暗闇の奥から声が聞こえた。


「助けて……動けないの」


今度は遠くから聞こえる。


全員が暗闇の奥を覗き込んだ時だった。


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