ぼっち美少女の桜井さんは、無口な久我くんに癒される

5 私にとってのヒーローは……


 そう。モテ男子から告白されたことを知られると、『告白断れよ団体』が動き出すのだ。
 これがまたしつこい上に、嫌がらせのレベルもなかなかに高い。



 そんなこと、モテ男子はわかってないし知ろうともしてくれない……。
 
 こんなときには、背中に庇われたいわけでも愛の言葉を言ってほしいわけでもないのに。
 もちろん、相手の女子に怒ってほしいわけでもない。

 こんなときには、ただ……



「桜井さん」

「……え?」


 思ってもいなかった声に、うつむいていた顔をバッと上げた。
 3人の先輩の後ろに、久我くんが立っている。



 え? え? 本物……?


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