日常を返せ!

周囲の態度

 次の日、学校へ行こうと玄関を出ると家の前にあかねと桃香が立っていた。

 特に約束していなかったので、二人に近付いて尋ねることにした。

「おはよう。なんか約束してたっけ?」

「おはよう。昨日の事が心配で迎えに来たんだ」

「そうそう。また明良が体調崩したらいけないから、二人で様子みようって昨日あかねと話して決めたの」

「なんか悪いね。二人に迷惑かけて」

「気にしないでよ、わたしたち友達じゃん」

「ほら、行こう」

 桃香に手を引っ張られながらわたしたちは学校へ向かった。

 教室に入るとわたしを確認した途端、クラスメイトの話し声が止んだ。

 その代わりヒソヒソと小声で話している。

「新田さん、学校に来れたんだ」

「な。俺、てっきりダメかと思ったわ」

「第一発見者でしょ? 怪しいよね」

 まるでわたしが田山を殺したみたいな会話が聞こえる。

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