日常を返せ!
「星矢、落ち着いてよ」

「俺は冷静だ」

「嘘、拗ねてるじゃん。植本に任せれば上手くいくんだって!」

「そう言ってるけど、ルリカ。植本のこと気になってるんじゃねぇのか?」

「は、はぁ⁉︎ 何言ってんの⁉︎」

 突然の中川の言葉に石井は目を見開いて驚いている。

「だってそうだろ? 昨日も植本からの連絡に出たら、俺から離れて一人でコソコソと話していたじゃねぇか」

「それは、ちょっと相談事があって……」

「相談なら俺にすればいいじゃねぇか。たとえ俺に出来なくても新田や羽間の女子たちにすればいいのに、どうして植本に相談しているんだよ!」

「……」

 中川の言葉に何も反論出来ないのか、石井は俯いたまま黙っている。

「そんなに植本のことが好きなら、そいつに守ってもらえばいいじゃねぇか。俺は知らない」

「待って、星矢! 誤解だから‼︎」

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