日常を返せ!

羽間の回想②

 万引きの冤罪を被った次の日、わたしはいつも通りに学校へ行きました。

 自分は何も悪い事をしていないのだから、怯える必要はないと言い聞かせながら教室の扉を開けました。

 教室に入ると、クラスメイトたちが一斉にこちらへ視線を向けました。

 全員が今まで見たことない軽蔑した目をしていました。

 しかし、クラスメイトたちはすぐに見るのをやめて、元のようにそれぞれの仲の良いグループ同士で話を始めました。

「お、おはよう」

 わたしはいつも通りにあいさつをしますが、誰も反応しません。

 戸惑ったわたしは、 既に席に座わっている友人の元に行きました。

「おはよう」

 友人の隣で挨拶をしましたが、友人はスマホをいじっていて、わたしに気付いていません。

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