❤️お前に惚れた~極道の一途すぎる愛
第七章 山城の結婚 本浜圭子
(早く、アパート探さなくちゃ)

そこへ、ホテルのドアがノックされた。

(誰?)

「どなたですか」

「くるみ、俺だけど、このままでいいから話を聞いてくれないか」

(嘘、山城さん、どうして)

「この間はすまなかった、俺、どうかしてた」

くるみはドアのチェーンを外して、山城を招き入れた。

「山城さん、入ってください」

「いいのか」

くるみは頷いた。

山城は部屋に入ると、ソファに腰を下ろした。

「あのう、山城さん、私、アパート探しますね」

「どうしてだ、もう、俺とは一緒に住めないからか」

「はい」

山城はうな垂れた。

「結婚するんですね、私全然知らなくて」

「結婚?誰が結婚するんだ」

「山城さん」

「俺?結婚なんか予定はない」

「だって、本浜組のお嬢さんが引越し荷物を運んでいましたよ」

「俺のマンションに行ったのか、帰ってこようとしてくれたのか」

「そう言うわけじゃないですけど、謝りたくて」

くるみは恥ずかしそうに俯いた。

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