❤️お前に惚れた~極道の一途すぎる愛
「あっ、じゃないですよ、ひどいな、俺をおいて帰ろうとするなんて」

「すみません、でも、本当にもう帰らないと」

「それなら、連絡先交換してください」

(どうしよう)

私は俯いて答えなかった。

「俺は嫌われているってことですか」

「いえ、そんなことは……」

「タクシー呼びます」

我妻さんはタクシーを呼んでくれた。

ドアが開き、タクシーに乗り込むと、我妻さんが顔を私に近づけて、首の後ろに手を回し、ぐっと引き寄せキスをした。

私の唇を優しく啄んだ。

「俺は諦めませんから、ひとみさんと結婚します」

そう言って、ドアを閉めた。

タクシーは夕暮れの街に走り出した。

(えっ、キスされちゃったの?)

私はキスの感触を確かめるように、自分の唇に触れた。
アパートについた私は急いで支度を始めた。

別人になり、キャバクラへ向かった。

「すみません、遅くなりました」

「あら、珍しいわね、くるみちゃんが遅刻なんて」

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