前世へのレジスタンス

「来年の3月。高校3年の3月に…黒崎カナ。……君は殺される。」



何かのサスペンスの話の真似か。
信じ難いないようだ。勿論信じるわけが無い。
それなのに目の前の男の目は…


「君は死ぬんだ」


それを言って何になるの。
突然聞かされて信じるわけが無いけど、だとしたら誰が…

「僕は君を救うために、20𓏸𓏸年に来たんだ。」
「ちょっと、何言ってるか…」

目の前のこの人はタイムリープをしてきたとでもいうのか。
こんなこと現実に起きるはずがない。


「今は信じられないかもしれない。僕は君を殺そうとしている人を探している。絶対に僕が君を救う。」


あまりにも真っ直ぐな視線が突き刺さってくるため、これ以上反論出来なかった。
なぜか数分立つことが出来なかった。
どうやら放課後は仕事らしく、金井ヒロトは教室をあとにした。

私は気になって金井ヒロトをwebで検索していた。
まとめサイトを何個か見た。
けれど金井ヒロトの生い立ちは過去の話が出てこなかった。
彼は私の何を知っているのだろう。
バイトの時のことは私自信全く覚えていなかった。
バイトの名札に書いてあるのは苗字のみ。
下の名前まで知っているなんておかしい。

何となく不思議な気持ち悪さを感じつつも、セイが待っている校門へと向かった。
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