前世へのレジスタンス


「大丈夫だ。君の望みは叶えられる。」


「どういう、こ、と、………」


ーーーーー

「おーい、エリナ?」
「…あ、」
「ここわかんねぇや」
「あ、うん、ここ、ね……」

さっき見たものは何だったのか。
私は青沢くんとの勉強会の途中だったんだ。

手のひらをもう一度つねる。
痛い。
だからこれもきっと現実。


「ユニ、…」
「ん?どうした?」

咄嗟に口から出た言葉。
人名?地名?
よく分からないよ。


「なんでもないよ」

好きって言ってよ。

まだあの子を思い出しているの?




「サラ……」



誰だろう、この名前。

胸がザワザワするのを感じた。


ーーーーーーーーーー
< 97 / 107 >

この作品をシェア

pagetop