◇Clown Act◇⇧



利害も、駆け引きも
そういうのなんていっさい頭になくて



私を動かしたものは、100%のエゴだった。



きっとそれが目の前の不安定なピエロに贈れる、最善の選択でもあった気がするから。



いつもムカつく表情を向けられているお返しに、歯を見せて笑ってやろうとした時



突然、撫でるような優しい動作で、手をすくい上げられた。




それは左手。


今度は私が左手を取られる番だった。




驚きのあまり数秒前までのいたずら心がどこかへ飛んでいく。



ピエロの様相をしているにもかかわらず、王子様のような所作をするイース。



彼の表情は真剣そのものだった。



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