◇Clown Act◇⇧



「てか見てよ王子くん。ピエロちゃんの義指、ボクが精製したんだぜ。かわいくね?」


「いやまったく。趣味の悪い色だね。俺なら自分の指切り落として義指代わりに縫い付けてあげるのに。祥の手から俺の指が生えてるなんて最高じゃないか。祥の足りないものを補うのは俺だけでいい。俺が祥の一部になって一生を支えていくんだ」


「きも!きんも!やっぱすごいなぁキミは。伊達にイカレ王子の呼び名持ってないねぇ。てか結構前だけどお前よくもボクの神聖な手にトランプぶっ刺してくれたな殺すぞ早く死ね」


「そんなことがあったんだね。すまないが記憶にないかな。根に持たれると面倒そうだから謝っておく。申し訳なかったね」


「心のこもってない謝罪は謝罪と言わねーんだわ」




普段そのシスコンぶりに慣れている私でもドン引きレベルの発言を繰り広げるお兄ちゃん。



そんな彼の話をまともに取り合わないイースだからこそ、謎に成立している会話。



もしかしたらお兄ちゃんのヤバさに唯一対抗できるのって、案外この性悪ピエロだったりする?



だってふたりが話しているだけで、私の知っているグループ53の空気が戻ってきているから。





珍しい組み合わせを眺めていた時

スピーカーが音を立てた。




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