【続】ハーフ☆ブラザー 突然出てきた弟に溺愛されてます!
「……ねぇ……まいさんに、もっとずっと……深く、触れていたいんだ……。僕の熱を……全部、奪い去って……?」

熱い唇に、唇をふさがれて、拒めないほど情熱的な指先が、私の身体を伝っていく。
……どこにどう触れると、私の官能に火をつけるのかを知り尽くした、大地の指の動き。

「……大地……」

()きたいことも言いたいことも、たくさんあった。
なのに、私の口からでたのは、大地を求める溜息のような呼びかけだった。

自然と開かれた身体と心が、制御が利かないくらい乱れていく。

右手がまだ完治していない大地を見兼ねて、身体を入れ替えた。

「……っ……。この角度で見る……まいさん、久し……ぶりだ……」
「ごめ、ん……。私……あんまり……上手くできな……っ……」
「ふふっ……そう……? けっこう……やらしい、よ……まいさんの、腰の……動き……。あんまり、もたな……そう……」

大地の左手が伸びて、私の二の腕をつかんだ。
引き寄せられて、くちづけを交わす。

つながる部分が増えれば、なおさら意識が危うく、どこまでが自分で、どこからが大地なのか、境界線があやふやになって、溶けていった。

熱を奪うどころか、与え過ぎて二人して熱病にうなされたように互いを求めて、揺れる。

つややかな大地の吐息が響く度に、離れたくなくて、声で、身体で、大地をひきとめる。
< 75 / 140 >

この作品をシェア

pagetop