僕らは今日死んだので、これから先は天国です
「瑞樹」

一葉が名前を呼んでくれていても、嗚咽で返事をすることも出来ない。

「告白は断るなら、ちゃんと断らないと駄目よ!私が諦められないじゃない!」

違う。

断りたいわけなんかない。

それでも、言葉が絞り出せない。

「瑞樹、ほら。ゆっくりでいいから」

しゃがみ込んだ僕に合わせて、一葉もしゃがんでくれる。

「ほーら、大丈夫だから。私、心の準備は出来てるわよ!」

きっと一葉のためを思えば、断った方がいいに決まってる。

……余命のことを言わずに?
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