空色の手紙は執着愛の証 ~溺愛は再会とともに~
俺は『華舞雪舞』の最寄り駅に2人を迎えに行った。
この特急で来るんだよな、と、駅の電光掲示板で確認する。

それから程なくして電車が到着し、人の波の中、改札を出てきた2人を見つけた。


「那知!」

「あっ、賢太郎さん!」

俺を見つけた那知の可愛い顔が、一段と可愛い笑顔になった。

あーくそ、やっぱ一緒に泊まればよかった!


那知に駆け寄ると、堪えてた気持ちが抑えきれなくて…気持ちのままに抱き締めた。


「那知……逢いたかった…」
「うん…私も逢いたかったよ…賢太郎さん…」

俺の体をコートの上からぎゅっと強く抱き締める那知が愛しくて仕方ない。


「…ふふっ、ありがとう、賢太郎さん。そろそろ行かないと」
「……やだ。もう少しこうしてたい。……けど行かなきゃだもんな」

ふっと笑って抱擁を解くと、那知のボストンバッグを持った。

「疲れただろ、早く宿に行って休もう。キリも毎日付いててくれてありがとな」

「かわいい妹のためだもの、お安い御用よ。じゃ、明日の朝まで那知を借りるわね、ニシシ」

「ま、しょうがない、明日の朝までな。その代わり、しっかりと那知を頼んだぞ」

「大丈夫よ、アタシが兄貴の代わりに那知を愛してあげるから」

「なっ…そっちは頼んでねぇから!それは明日俺が一緒に泊まっ「しーっ!賢太郎さんてば声おっきい!」

なんて那知に諫められつつ、駐車場に停めてある俺の車へと向かった。

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