空色の手紙は執着愛の証 ~溺愛は再会とともに~
今朝、私の部屋に迎えに来てくれた時に「今日の那知はまた可愛いな」って抱き締めて、優しいキスをしてくれた賢太郎さんは、「結婚の許しをもらいに行くから」と今日もスーツ姿。

でも、仕事の時とは違い、前髪は下ろして軽くセンター分けにしてるから、普段ともまた違う大人の雰囲気。

それもまたカッコいいなぁ…なんて見惚れちゃってたら、今度は深いキスが…

この甘い時間が久しぶりで嬉しくて、私も求められるままに舌を絡ませる。

…部屋の中に、キスの水音と漏れる吐息だけが漂う。
それがまた情欲を誘い、舌も唇も貪る様に求め合う。


「はあっ……キスだけで終わらせるとか無理…」

ため息混じりの言葉に胸が苦しいくらいにドキドキして、下腹部がきゅうきゅうと疼いてしまう。

「那知……」

あぁ……そんな色気のある声で呼ばれたら流されてしまいそう…

だけど…行かなきゃだもんね…


なんとか理性を奮い立たせて言う。

「賢太郎さん……私も愛し合いたいけど…今日は後でね」

すると、賢太郎さんも同じ様に思ってくれてたみたいで、フッと笑って言った。

「そうだな、抱きたいからってドタキャンして結婚の許しをもらえなかったら元も子もないもんな。じゃあ…今夜は俺の家に泊まること。…いいな?」

「うんっ」

…て嬉しさを隠さずに答えると、色気を乗せた顔だけど、優しくキスしてくれたんだよね。ふふふ


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