私の白王子と黒王子
「そうだ類。あのね、今日なんだけど……」


「?」


「良かったら、放課後デートしない……?」


「放課後デート? 私は構いませんが……よろしいのですか? そういうことは学校のお友達との方が楽しいのでは……」


「いいの! 私は類と行きたいの。ダメ?」


私は知っている。


父様はもちろんだけど、類もまた私からのおねだりにとても弱いことを。


「お願い」と手を合わせ、こうやって目を潤ませながら上目遣いをすれば大抵のことは叶ってしまう。


「……分かりました。では学校が終わる頃にお迎えに上がりますね」


「ヤッタ〜!」


ほら、言った通り。


これで今日1日頑張れそうだ。
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