俺が貴女を護ります~エリート海上自衛官の溺愛~
 10分程度でほぼ乾いたため、一度ドライヤーをオフにする。それから結芽がふらふらとしながら洗面台に向かい、うがいをする。そして、鏡の前に立たせて髪をくしで梳かしてあげるとにんまりとしてふわふわとした意識の結芽が急に後ろを振り向いて航平に抱きついて甘えてくる。

「ねむい」
「……なっ! このまま襲ってしまいそうだ……」
「んん、ぁ~、いいよ、おいで」

 結芽は眠たそうにしているが、これが本心なのだろう。
 腕を広げて航平を迎え入れようとしている。

「これは結芽から誘ってきたということだからな」
「うん」

 結芽をぎゅう、と強く抱きしめ、顎を親指と人差し指で挟むようにクイっと持ち上げ少し上に向かせるとかぶりつくように唇を奪う。

「んんぅ、うっ、ぁ?」
「うっ、ふ……はっ」

 口の端から漏れてくる音はシンとした部屋ではやけに大きく聞こえてきて淫猥であった。
じゅ、と唾液が垂れるのを舐めとり、舌を吸う。一瞬で航平の芯は熱を帯び怒張した。すると、結芽を抱えてベッドまで運び、胸の柔肉を揉んだ。

「あっ、うっ、航平くんっ」
「我慢できそうにない」
「うん」

 やがて肌を隠していた衣服を脱がせ素肌に触れ、敏感になった身体はすでにその先を望み熟れていた。
魅惑の香を漂わせ、誘っているようなその潤んだ瞳に心を奪われる。目の前に用意された美味な果実を丁寧に扱い、余すことなく喰らう。
 時間を忘れて、ただひたすらに愛を撃ち込むと、その度に嬌声があがる。
 強すぎる快楽に打ち付けられるうちにだんだん意識が遠のき、揺さぶられ、意識はないのにびくびくと痙攣しながら身体は勝手に快感に反応している状態になっていた。

 気がつけば朝になっていて、目が醒めた時に初めて気を失っていたのだと気づく。身体を起こすと腰の痛みで眉間に皺を寄せてしまう。
 横には裸で眠る航平がいた。
 愛に穿たれた結芽は、しばらく腰に鈍痛を抱えて生活することになってしまったが、その鈍痛が響くと、じんわりと下腹部が蜜夜を思い出して苦労するのであった。
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