ハッピーエンドに塗り替えて
瀧がはしゃぎながら上を見上げる。真白も空を見上げた。黒い雲に覆われ、すっかり日の暮れた空から真っ白な雪が降っていく。

雪は嫌いなはずだった。冷たい思い出が色濃く残っていたためである。しかし今、真白が心から思ったことはマイナスなことではなかった。

「綺麗……」

真白がそう呟くと、瀧は嬉しそうに笑う。そして真白の手を取って言った。

「俺、氷室さんのことが好きやよ。初めて会った時から。俺の彼女になってくれへん?」

真白の顔が真っ赤に染まった。














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