君とふたり、忘れられない初恋を。
#9 忘れられない初恋
莉音さんから連絡を受け、駆けつけた時には、既に動かなくなった澪音がいた。
「澪音…なんで…?昨日はあんなに元気だったのに…」
悔しそうに泣きつくお母さんを、少し離れて見つめるお父さんと莉音さんの姿に、俺は立ち尽くす。
悪い夢をみているみたいだった。
頭がふわふわとしていて、ここが現実という確証が持てない。
眠っている澪音の口は、未だ呼吸をしているように見えて、俺は震える足で、澪音の元へと近付いた。
触れた澪音はまだ温かかった。
「…澪音?澪音、起きろよ。澪音…っ!」
肩から腕をさすっても、ピクリとも動かない澪音に、俺の心臓はずっと不愉快な音を立てる。
「旭陽。」
後ろから、莉音さんに支えられて、澪音から離れた。
「莉音さん、俺らさっきまで。」
「うん。あれが、最期だったの。あのまま、目覚まさずに……っ、いっちゃった。」
「そんな…」
もう一度眺めても、今にも目を開けそうな澪音。
「私達、部屋にいたのに、気付かなかったの。それくらい静かで…。」
莉音さんは顔を歪め、俺を支える手に力が入る。
「最期に見せた姿が、元気な姿なんて。澪音らしいよね。」
震える声の莉音さんに、俺は頷き、ただぼんやりと、澪音の顔を見つめていた。
「澪音…なんで…?昨日はあんなに元気だったのに…」
悔しそうに泣きつくお母さんを、少し離れて見つめるお父さんと莉音さんの姿に、俺は立ち尽くす。
悪い夢をみているみたいだった。
頭がふわふわとしていて、ここが現実という確証が持てない。
眠っている澪音の口は、未だ呼吸をしているように見えて、俺は震える足で、澪音の元へと近付いた。
触れた澪音はまだ温かかった。
「…澪音?澪音、起きろよ。澪音…っ!」
肩から腕をさすっても、ピクリとも動かない澪音に、俺の心臓はずっと不愉快な音を立てる。
「旭陽。」
後ろから、莉音さんに支えられて、澪音から離れた。
「莉音さん、俺らさっきまで。」
「うん。あれが、最期だったの。あのまま、目覚まさずに……っ、いっちゃった。」
「そんな…」
もう一度眺めても、今にも目を開けそうな澪音。
「私達、部屋にいたのに、気付かなかったの。それくらい静かで…。」
莉音さんは顔を歪め、俺を支える手に力が入る。
「最期に見せた姿が、元気な姿なんて。澪音らしいよね。」
震える声の莉音さんに、俺は頷き、ただぼんやりと、澪音の顔を見つめていた。