双子の義理兄はアイドル。〜君と秘密の溺愛ストーリー〜
1、はじめまして。


「再婚?」


「そう。ほら、前から御付き合いしていた和久さんからプロポーズされたのよ。お母さん、そろそろ再婚してもいいかなって思うんだけど……紬はどう思う?」



ある日の休日。


お母さんから大事な話があると言われ、リビングにテーブルを挟んで向かい合わせになっていた。


なんだろう、と思って話を聞いていたのだけど、お母さんに“再婚”と言われて少し驚いた。



「どう思うって言われても……。お母さんがいいならいいんじゃない?私はお母さんが幸せならそれでいいよ」


「本当に?紬のお父さんになる人、和久さんでいいの?」


「もちろん。1回しか会ったことないけど優しそうな人だったし、お母さんを大切にしてくれそうな人だったからね」



不安そうな表情から一気に明るい表情へと変わるお母さん。


きっとお父さんへの後ろめたさと私への不安があったのだろう。お父さんが死んじゃってから女手1つで育ててくれた。
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