夜の帝王の一途な愛
第十一章 結婚しよう
濃紺のスーツにアクセサリーをしてかっこいいと言うよりはかわいい感じだ。
「どう?」
「うん、かわいい」
「え?っ、かっこいいだろ?」
「そうね、ネクタイ曲がっているよ」
私が瑆くんのネクタイ直してあげると、じっと私を見つめる視線を感じた。
どうしていいかわからず、目を逸らした。
「いってらっしゃい」
「あっ、行って来ます」
瑆くんは仕事に出かけた。



第十一章 結婚しよう

瑆くんはホストクラブに行くと、彼に話があると切り出した。
「社長、ちょっとお話が・・・」
「なんだ?女でも出来たか」
「違いますよ、あゆみさんのことです」
「えっ、居場所わかったのか?」
彼の表情は一変した。
「俺のマンションです」
「?のマンションにいるのか?」
「はい」
「じゃ、今から迎えに行く」
「駄目です、今は社長と顔を合わしたくないそうです」
「あゆみがそう言ったのか?」
「はい、だからしばらく俺があゆみさんを預かります」
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