くの一反省帖2〜カステラが待ってる〜

朧、目覚める

時計の針をちょっと戻して…

「十兵衛様…大丈夫でしょうか?狭霧一人で…あの子案外抜けてるから…」

心配そうな白雪

「大丈夫!狭霧殿は殺して死ぬほど可愛げのある娘子でもあるまい」

まぁ十兵衛からしてみりゃそうでしょう。

「ですが黒崎組には凄腕の剣客が居ます。いくら狭霧でも…」

白雪が心配そうに語るのを聞いてた十兵衛は神妙な面持ちで腕組みし

(凄腕の剣客か…願わくは共倒れしてくれぬものか…)

と思案に暮れていた。
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