社畜地味OLは異動してきた甘々上司に甘やかされるそうです。

「ああ、俺は大丈夫です。心配しないでください」

　男性はスーツ姿で右手にはレジ袋が握られている。中にはビール数個におつまみにチキンなどと言った総菜なんかが入っていた。これから宅飲みでもするつもりなんだろう。

「そういえば、これからどっか飲みに行く感じですか？」

　と男性からいきなり尋ねられたのでさっきようやく残業が終わったので自宅に戻る途中だと教える。すると男性は穏やかな笑みを見せた。

「どっかお店で飲みます？　それともうちこっから近いんでそっちでもいいですけど」
「あ……じゃあ、お邪魔してもいいですか？」
（店に寄るより、家お邪魔した方がいいな。まあ何かあっても家なら……）

　こうして私は男性の自宅へとお邪魔する事になった。彼の自宅はオフィスから目と鼻の先にあるマンションの一角にある。ここなら泊りになってもすぐに出社できそうだ。

「お邪魔します」
「どうぞ、入って」

　部屋は1人暮らしにしてはやや広めの部屋だ。家賃も結構高そうである。となると彼は結構稼いでるのかもしれない。

「こういうのいきなり聞いていいのか分からないんですけど、お仕事はなにされてるんですか？」
「ああ、管理職かな。そっちは？」
「自分で言うのもなんですがOLですね。毎日残業ばっかの社畜です（笑）」