隣に居るのに理由はいらない。
腐れ縁
「本当に、俺でいいのかよ?」
「……そっちこそ……私で、いい訳?」

 私、真柴(ましば) 深夏(みなつ)は今、人生初めての場所に居た。

「嫌だったら、こんなとこ来ねぇし、あんな提案してねぇよ」
「……そう、だよね」

 私が今居る場所は所謂ラブホテルと呼ばれるところ。

 そして、一緒に来ているのは彼氏――では無くて、中学からの腐れ縁で高校も大学も一緒の鳴海(なるみ) 桐斗(きりと)
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