来年の春こそ、君に会いたい。
第1章 桜が散った日。
ASH
氷柱と春樹付き合ったってよ。
一緒に帰路に就いていた幼馴染のひまりが急にそう、言った。
それを聞いた瞬間、私の世界は灰色に染まり、頬になにか冷たいものが伝った感覚がした。
おかしいな、桜はもう散ってしまったというのに。
葉山氷柱。
学年一可愛くて、頭も良くて運動神経抜群、お前に性格も本当にいい完璧な女の子。
春樹。坂本春樹。
私の「元」親友だった人。
「俺達一生親友でいような!」なんて言っていた癖に、中学2年生の春。私達は縁を切った。
原因は私が春樹に恋心を抱いてしまったことだった。
縁を切ってすぐは、私は死のうかと思うくらいショックだった。
それからもう1年、流石にもう忘れていたと思っていた。いや、思っていたかった。
私はその場に泣き崩れてしまった。
「嘘つき」
呼吸の仕方を忘れたみたいに、息が上手くできない。
春樹のたくさんの思い出が次々と涙と共にあふれてくる。
私はひまりに背中をさすってもらい、なんとか落ち着くことが出来た。
心配だから、とひまりが私の家の前まで送ってくれた。
「ごめんね。迷惑かけて」と私が謝ると、ひまりは可愛い顔をしかめた。
「ううん。私こそ無神経なこと言ってごめんね。」
「ううん。私ももう諦めたー!なんて言って嘘ついてごめん。」
私達はこのままでは、お互い永遠に謝り続けると思い、手を振り解散した。
一緒に帰路に就いていた幼馴染のひまりが急にそう、言った。
それを聞いた瞬間、私の世界は灰色に染まり、頬になにか冷たいものが伝った感覚がした。
おかしいな、桜はもう散ってしまったというのに。
葉山氷柱。
学年一可愛くて、頭も良くて運動神経抜群、お前に性格も本当にいい完璧な女の子。
春樹。坂本春樹。
私の「元」親友だった人。
「俺達一生親友でいような!」なんて言っていた癖に、中学2年生の春。私達は縁を切った。
原因は私が春樹に恋心を抱いてしまったことだった。
縁を切ってすぐは、私は死のうかと思うくらいショックだった。
それからもう1年、流石にもう忘れていたと思っていた。いや、思っていたかった。
私はその場に泣き崩れてしまった。
「嘘つき」
呼吸の仕方を忘れたみたいに、息が上手くできない。
春樹のたくさんの思い出が次々と涙と共にあふれてくる。
私はひまりに背中をさすってもらい、なんとか落ち着くことが出来た。
心配だから、とひまりが私の家の前まで送ってくれた。
「ごめんね。迷惑かけて」と私が謝ると、ひまりは可愛い顔をしかめた。
「ううん。私こそ無神経なこと言ってごめんね。」
「ううん。私ももう諦めたー!なんて言って嘘ついてごめん。」
私達はこのままでは、お互い永遠に謝り続けると思い、手を振り解散した。