七日目の恋 ダリウスとリセ・改訂版・魔法の恋の行方シリーズ

魔女の武器、取られる

鬼系の護衛が数人、すぐにダリウスを取り囲むように走ってきたので、
それ以上近寄るなというようにダリウスは、片手を少し上げた。

リセは・・・ずっとダリウスの後ろ姿を見送っていた。

「ガルニエってあんたか?!
これを渡せって、頼まれたんだけど」

心ここにあらずと言うように
立ちすくんでいるリセに、若い鬼系護衛が声をかけてきた。

「はい?」
リセに1枚の紙片が渡された。

小切手だった。

「これ小切手・・って何?」

「理由は知らんが・・エグモント様の執事が、これで新しい靴を買えと言っていた」

小切手には、靴を買うには多すぎる金額が記入されている。


「あと、これも」
首を傾げているリセに、小さな手提げ袋が押し付けられた。

「渡したからな!」

鬼系護衛は、大声で言うと、素早く姿を消した。

リセが袋をのぞくと、小さな長方形の小箱がはいっているのが確認できた。

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