同僚に研究と彼氏を盗られて田舎で鉱物カフェしていたら出会った、溺愛とろあま御曹司
田舎で

とまあ「人生いろいろあるよね」って訳知り顔して、今はカウンターに片ひじついている。

私のひらいた鉱物カフェ『インクルージョン』で。

さっき暇つぶしに眺めていたSNSの話題タグが頭に浮かんだ。
『#半年前の私にメッセージを送ったら』、うん、送ったらこうなるよ。『こんにちは私、よくきいてください。私はあのあと、田舎で鉱物カフェをオープンし、閑古鳥のカウンターに収まっています』
きっと半年前の私「どこをどうしてそうなったの!?」って驚くなぁ。

おばあちゃんの住んでいた地方には、本家のお家もあって叔父さんが継いで住んでいる。
立派な門構えで、古くからずっとそうであったろう大邸宅。

だからかな、おばあちゃんはもっと取り回しのいい小さな家を少し離れたところに持って、自分が可愛いと好む家具や、集めた品々を置いていた。
私は、この別宅の方に転がり込ませてもらったのだ。
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