これは恋じゃない
第一章 はじまりは高校生
高2の春、なぜだか無性に気になる人がいた。その人の名前は、中村律。
なんの根拠もないけど、きっとこの人と長い付き合いになりそう、ひと目見た瞬間、直感的にそう思った。
見た目はタイプじゃないし、どんな人なのかも全然わからない。こんなよくわからない感覚すぐに消えるだろうと思っていたけれど、
ふとした瞬間にその人のことを目で追っていて、ときたま頭から離れなくなる。
席替えしたとき、体育のとき、昼休み、
どこの席にいるのか、どんな風に動くのか、どんな時に笑うのか。
遠くから見てるだけ。いつか、もっと近くにいられる時が来るのだろうか。
でも、なぞにこの変な感は当たるような気がしている。

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