【完結】素っ気ない婚約者に婚約の解消をお願いしたら、重すぎる愛情を注がれるようになりました
「そもそもだな。お前、婚約者に婚約の解消を求められたのだろう? 俺に文句を言える立場じゃないだろ。こっちが頑張ってまとめてやったというのに……」
「それはそうですけれど、まだ婚約の解消が決まったわけではありませんから。今から挽回します」
「無理だろ。やるならば、徹底的にするしかないだろうしな。敷地内に不法侵入して毎日同じ時間に求婚するとか、手紙を送るまくるとか。それこそ、引っ付いて離れないとかしないと無理だろう」
「父様のアドバイスは参考にならないことに気が付きました。シュゼット嬢に怒られたので」
父様から聞いたアドバイスをすれば、シュゼット嬢に怒られる。何故かはよくわからなかったのだけれど、きっとシュゼット嬢にはその方法が合わなかったのだろうと判断した。……というか、不法侵入って普通に犯罪じゃないですか。何やっているのでしょうか、この人……。
「不法侵入って、犯罪では?」
「いや、見つからなければ犯罪じゃない! まぁ、求婚するわけだしティナ本人には見つからないといけないわけだったけれど」
「それでよく怒られませんでしたね」
「毎回ほうきで頭を叩かれた。だが、あれは愛情の裏返し。ティナは照れ屋だから……!」
……この人、ポジティブ過ぎません? しかも、母様の実家は当時かなり落ちぶれていたらしいですし、その所為で警備が手薄になっていただけなのでは……? カイレ子爵家はそこまでではないですし、普通に警備がいるから無理ですね。
「……まぁ、せいぜい殺されないようにしてくださいね。俺、まだ家督を継ぎたくないので」
「あぁ、殺されないように頑張る。俺、ティナと長生きするからな」
そんなことを叫ぶ父様を部屋に押し込んで、俺はシュゼット嬢のところに戻ろうとする。……しかし、母様余計なことを言っていないでしょうね? そう思ったら、なんだか怖くなって。自然と早足になってしまう。……シュゼット嬢に嫌われたら、生きていけない。それこそ、死ぬしかない。この病的に重い愛情がこの血筋の特徴なのだとすれば、この愛情はきっと薄れない。だから、一生シュゼット嬢に付き合っていただくしかない。
絶対に、逃がしませんから。
そう、俺は自分の心に刻みつけた。ずっと、ずっと、シュゼット嬢に一緒にいるために――……。
「それはそうですけれど、まだ婚約の解消が決まったわけではありませんから。今から挽回します」
「無理だろ。やるならば、徹底的にするしかないだろうしな。敷地内に不法侵入して毎日同じ時間に求婚するとか、手紙を送るまくるとか。それこそ、引っ付いて離れないとかしないと無理だろう」
「父様のアドバイスは参考にならないことに気が付きました。シュゼット嬢に怒られたので」
父様から聞いたアドバイスをすれば、シュゼット嬢に怒られる。何故かはよくわからなかったのだけれど、きっとシュゼット嬢にはその方法が合わなかったのだろうと判断した。……というか、不法侵入って普通に犯罪じゃないですか。何やっているのでしょうか、この人……。
「不法侵入って、犯罪では?」
「いや、見つからなければ犯罪じゃない! まぁ、求婚するわけだしティナ本人には見つからないといけないわけだったけれど」
「それでよく怒られませんでしたね」
「毎回ほうきで頭を叩かれた。だが、あれは愛情の裏返し。ティナは照れ屋だから……!」
……この人、ポジティブ過ぎません? しかも、母様の実家は当時かなり落ちぶれていたらしいですし、その所為で警備が手薄になっていただけなのでは……? カイレ子爵家はそこまでではないですし、普通に警備がいるから無理ですね。
「……まぁ、せいぜい殺されないようにしてくださいね。俺、まだ家督を継ぎたくないので」
「あぁ、殺されないように頑張る。俺、ティナと長生きするからな」
そんなことを叫ぶ父様を部屋に押し込んで、俺はシュゼット嬢のところに戻ろうとする。……しかし、母様余計なことを言っていないでしょうね? そう思ったら、なんだか怖くなって。自然と早足になってしまう。……シュゼット嬢に嫌われたら、生きていけない。それこそ、死ぬしかない。この病的に重い愛情がこの血筋の特徴なのだとすれば、この愛情はきっと薄れない。だから、一生シュゼット嬢に付き合っていただくしかない。
絶対に、逃がしませんから。
そう、俺は自分の心に刻みつけた。ずっと、ずっと、シュゼット嬢に一緒にいるために――……。