【改訂版】四国州

【最後の闘い】

時計のはりは、夕方4時50分をさしていた。

残された時間はあと10分…

電源室に仕掛けられていた時限爆弾を取り除いたオレは、決死の覚悟で時限爆弾を持って処理ポイントへ向かって走り出した。

時間がない…

急げ…

急がないと…

日本が危ない!!

世界が危ない!!

急ぐのだ!!

オレが時限爆弾を処理するポイントへ向かって走っていた頃であった。

伊方原発の敷地内にある港湾施設に呉の海上自衛隊《かいじ》の輸送艦が到着接岸した。

輸送艦から、岡山県と近畿地方と東海地方から派遣された陸士自衛隊《りくじ》隊員たちが次々と上陸した。

上陸した隊員たちは、やつらとの闘いへ向かった。

(パタパタパタ!!)

続いて、九州南部地域にある航空自衛隊《くうじ》の輸送機が原発の敷地内の上空に停まった。

輸送機の中から、九州北部方面から派遣された陸上自衛隊《りくじ》の特殊部隊の隊員たちがひもを使って降りた。

やつらが再び時限爆弾を仕掛ける恐れがある…

各部隊は、電源室の防御をするために電源室へ向かった。

時計のはりは、夕方5時に3分前になった。

時間がない…

早くしないと、爆発する…

急げ…

オレは『頼む、間に合ってくれ…』と祈る気持ちになった。

1分前になった。

やっと、処理ポイントの海岸に着いた。

オレは急いで時限爆弾を海に放り投げた。

その後、急いで海岸から離れて身を伏せた。

(5・4・3・2・1…ドカーン!!ドカーン!!)

この時、ものすごい水しぶきがあがった。

終わった…

ひとまず危機は回避された…

しかし、まだ闘いは終わっていない…

やつらは、まだ抵抗を続けていると思う…

オレは、引き続き警戒を強めた。

その時であった。

オレの背後からやつら10人が現れた。

奴らは、オレの周囲を取り囲んだ。

リーダの男は、うすきみわるい声でオレにこう言うた。

「おれたちの大切な仲間を、ひとり残らず排除したな!!」
「何や!!オドレらはオレをどうする気だ!?」
「どうするつもりって…オドレに敵討ちをするためにここへ来た!!」
「敵討ちだと!!それでオドレらは敷地内に隠れていたのか!?」
「そうさ…」
「オドレらは、敷地内に立てこもっていたようだな!!いつ頃からここにいた!?」
「そんな事はとっくに忘れているよ!!」
「何や!!」
「達雄さん、あんたはおれたちの大切な仲間をたくさん撃ち殺した…生かして帰さん…」
「ふざけたこと言うな!!オドレらは原発の電源室を爆破しようとした!!オレは、テロ攻撃を防ぐために闘った…オドレらは絶対に許さない!!」
「何とでもほざいていればよい…」
「オドレらは何で南海道電力が経営破綻に追いつめた!?その目的は、原発テロを起こすためだったと言うのか!?」
「その通りだよ…南海道電力が経営破綻した…伊方原発以外の発電所と変電所は自治体や民間企業に引き継ぐことができた…そうなると、原発が宙ぶらりんになる…日本政府《セイフ》は、東日本大震災《さきのしんさい》で発生した原発事故の重大性を分かっているのに、原発再稼働を強行しようとした…今も国は安全神話によいしれているので事の重大性を分かっていない…」
「他には、なにがあると言うのだ!?」
「南海道電力の経営陣の中に、中央省庁からの天下りがたくさんいた…天下りをした役員は、日名川会と交友関係があった…」

やつらは、他にも南海道電力とやくざ組織の関係に加えて中央省庁からの天下り役員との関係などを次々と暴露した。

「もうこれでいいだろう!!それよりも、オドレらにまだ聞きたいことがある!!副社長のひとり娘はどこにいるのだ!?」
「K城副社長のひとり娘なんか知らねーな…(クックックッ…)」
「キサマ!!何がおかしい!!」
「もういいでしょ…オドレはおれたちの大切な仲間をたくさん撃ち殺したので、死んでもらおうか!?」

この時、リーダーの男がトカレフの銃口をオレに向けた。

銃を構えているオレは、どうしようか迷った。

やつらより、先に出るか…

それとも…

緊迫した空気があたり一帯をつつんだ。

その時であった。

(パタパタパタ!!ダダダダダ!!)

この時、航空自衛隊《くうじ》の輸送機がやって来た。

陸上自衛隊《りくじ》の隊員たちが犯人グループの男9人を次々と撃ち殺した。

「オドレクソガキ!!死ねや!!」

オレは、リーダの男にナイフを投げつけた。

(ビュー!!グサッ!!グワー!!)

リーダの男が倒れた後、オレは男が落としたトカレフを拾った。

そして…

(ガチャッ!!)

オレは、リーダーの男に銃口を向けた。

リーダーの男は、オレに泣きながら命ごいをした。

「いやだ…死にたくないよ…おふくろに会いたいよ…」
「ふざけるなよクソガキ!!こんな時だけ都合のいいことを言うな!!死ねや!!」

(ズドーン!!ズドーン!!)

オレは、最後のひとりの男をトカレフで撃ち殺した。

その頃であった。

伊方原発の敷地内では、陸上自衛隊《りくじ》の隊員たちがやつらが所持していた凶器を押収する作業を始めた。

SAT部隊たちは、人質になっていた副社長のひとり娘を発見した。

この時、カノジョはすでに亡くなっていた。

それから2時間後であった。

田島組《たじま》の事務所に、州警のSAT隊員たち3000人が突入した。

SAT隊員たちは、中にいたチンピラたちをひとり残らず射殺した。

闘いが終わったオレは、リーダの男が持っていた写真を取り出した。

リーダの男が持っていた写真は、赤ちゃんの頃の写真だったと思う。

オレは、ポケットから取り出したジッポライターで写真をもやした。

時は、夜9時頃であった。

闘いが終わったオレは、夜の海を見つめながらラッキーストライク(たばこ)をくゆらせながら考え事をしていた。

【終戦】
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