振り向けば、キス。

⑥いつだって傍にいたいのに。


***

「氷沙、大丈夫か!?」


正気を失ったクラスメイトに襲われ、身体中をなぶられていた圧力から一瞬解放されて、氷沙は伸ばされてきた腕にすがりついた。


「……なっちゃ…」


が、とりつかれた状態の彼らは、いくら波樹が叩きのめしても起き上がってくる。

また直ぐに取り囲まれてしまった。

四方八方から手が伸びてきて、自分を触ってくる気持ちの悪さに氷沙はまた悲鳴をあげた。


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