☆トライアングル☆
「しーなってああいう男がタイプなの?」

唐突にリクがそういうので全く意味がわからなかった。

「え?私のタイプは、OO7のジェームズ・ボンドだよ」

「しーなは俺以外の誰かを好きになるの?」

「そ、そりゃいつか私の王子様というか、ジェームズ・ボンドみたいな人が現れたら好きになるんじゃないかなぁ」

急にリクが振り向いて私を引き寄せた。

そしてまたキスをしてきた。

心なしかいつもより、ギュッと抱きしめられている。

「俺はしーな以外好きになんてならないから」

え、歩道を走る車の音が邪魔をして聞こえない。

何か今リクが何か言ったような・・・・。

「そういう事だから」

リクは私にむかってそういう。
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