『愛のため、さよならと言おう』- KAKKO(喝火) -
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 さて、これから何を書こうか。

 何かとっかかりがほしいと思い近所の業務スーパーの隣にある
Book offへ向かうことにした。


 そこに行けば何か自分の欲しいものがあるんじゃないだろうか、
そんな思いを抱えて。


 人間同士の話。
 ……となると自伝でもそうだったようにやはり男と女の話になる。


 すぐに目についたのは以前夢中で読んだことのあるボーイズラブ、
所謂BLと呼ばれる文庫本が目に入る。



 読むのは好きだけど、読んでいて思うのは女の身で男の生理など分からないのに
作家たちはどうしてエロエロエッサイム、ドエッチなシーンをあれほど
濃ゆく長く描けるのだろうか、というのがずっと疑問だったし、今も
疑問のままだ。




 想像でよくあんなに書けるものだと感心するばかり。


『私には100年かかっても無理だー』


 別の場所に移動する。

 あるコーナーに、結構主婦などに人気があると聞いたことのある
ハーレクインの文庫本がぎっしりと並んでいた。


 その中から適当に手に取りパラパラっと開けて、最初に戻りあらすじを
読んでみる。


        ――――――――――――――

 主人公カトリーヌは夫の浮気で別居しているというのに死んだ父親が
遺言状に1年間その夫と一緒に暮らすよう書いて残してあるというもの。

 そうしなければ、遺産は夫に残すと書いてある。


『なんじゃこりゃあ~』むちゃくちゃなあらすじと、小説を読み始めると
出て来るカタカナの名前や名称に辟易してしまう。


 いや待てよ、まだ一冊。
 もっと良さげなストーリーがあるかもと次の一冊を手に取ってみる。

―― スリルと官能が交錯する、切なく蕩ける大人ロマンス! ―― 

 立ち読みすること10分。


 大ベストセラー作家の作品らしいが、気持ちはちっとも
盛り上がりそうにない。


 縁もゆかりもない……官能かぁ~、蕩けるロマンスねー。

 はぅ~あれかなぁ~、翻訳本っていうのと海外の人との感性の違い
っていうのもあるのかもねー。


 日本人作家のBL本のほうが遥かに面白いと思われた。


 
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