口に甘いは腹に毒

 厳しい口調だけど、言ってることはもっともだ。

 わたしが今まで平和でいられたのは、玉露くんが守ってくれてたからだもんね……。


 いくらわたしがいいと言っても、本当にわたしを食べた時点で玉露くんは危険な人になってしまう。

 わたしがわたしを守ることで、間接的に玉露くんも守ることになるんだ。



「約束、できる?」

「できますっ……!」



 間髪いれずに答えた。

 もう幼なじみじゃ収まらない……この気持ちをどうにか、玉露くんに知っていてほしい。



「……信じるわよ」

「信じてほしいです」



 たくさん遠回りして、迷って、優柔不断だったけど。

 大事なものは昔から変わってないから。

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