騎士団長様、クビだけは勘弁してくださいっ!
そして、次に目が覚めた時には太陽はだいぶ上に昇っていた。
「……うわぁ、なにこれ」
隣には彼がいなかった。その代わりに、とあるものがその場に置いてあった。それは、懐中時計。銀色で、ふたはとても繊細に描かれている綺麗な絵柄。描かれているものは……――花。
青色の、綺麗な花だ。
「……すごい」
これって、団長様の所持品? こんなお花の懐中時計を使っているだなんて意外だな。
でも、これはわざと置いていったのだろうか。さすがに近衛騎士団長が忘れ物をするとは思えない。これは、また来るというサインだろうか。こんなに高級そうなものを置いて行ったのだから。
「はぁ……」
まずは、女子寮にある大浴場にでも入ってすっきりしよう。そこからだ。
あと、お腹空いた……昨日あんなにいっぱい食べたのに、消化が早いな……