聖女になれなかったので魔法大国へ留学することにしたら、まさかの再会が待っていました

「それは君につけていてほしい。ずっと……」
「ええっ!? そんなわけにはいきません!」

 彼がアーロンだったとわかっても、なおその言葉の意味を汲めないほど鈍くはなかった。

「指輪を返すかどうか、僕の話を聞いてから判断してくれないか?」
「話……ですか? それは、どんな内容でしょうか?」
「君の元・婚約者のことを調査したのは、今回のためではないんだ」
「では、一体何のために……?」

 指の震えが一層激しくなったのを、ルーカスが握って止めた。

「まずはどこから話そうか……君と学院の食堂前で再会したところから? いや、ヴァレリアに初めて会ったところからがいいかな。ものすごく長くなっても構わないだろうか?」
「それは……」

 ルーカスのお陰で、手の震えは止まった。
 しかし、代わりに心臓が震える。
 マルティーナはルーカスを真っ直ぐに見つめた。

「ぜひともお願いしたいです!」



END




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