モイラ --天使が犯した罪と罰--



「というわけで、アタシの彼女連れてきちゃいました!」



陽気な声で実家の玄関でそう告げるアリアを横目に、私は大量の冷や汗をかいていた。


(ほんとに言った・・・!
少しは可能性あるかなとは思ってたけど、ほんとに言ったわ!!)


「大層な実家ではないから大丈夫」と事前にアリアは言っていたが、実際のところ実家はとてつもないくらいの豪邸であったし、


玄関までは整備された長い道が続いていて噴水とバラ園まであった。


玄関ではアリアの父と兄が迎えてくれたが、まず貫禄に押し潰されそうになり、我を忘れそうになる。


しかしアリアと話を合わせるのが懸命であったため、深々とお辞儀をして「突然の訪問失礼します。アリアさんとお付き合いさせていただいているユマと言います」と挨拶した。



アリアと同じルビー色の髪と瞳。
私と真逆だわ、本当に。



「アリアの父のアリエス・サンライズだ。
アリアが世話になっているようですまない。
少しの間ゆっくりと寛ぐがいい」



握手を求められ、私はおずおずと手を差し出す。


隣にいるアリアの兄は、私の姿を見てはっとしたような表情をしていたが、アリエスに握手をした後に手を差し出してきた。



「……アリアの兄のアリシスだ」


「よろしくお願いします」



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